2015年2月8日日曜日

ノルウェーを見習い、常温核融合が産業に与える影響を日本も早く検討すべきだ

ノルウェーのWeb雑誌に、「常温核融合-本当なら石油に価値はなくなる」という題名の記事が2月5日に掲載されたことが、E-Cat Worldで取り上げられています。ノルウェー語なのでしょうか? 原文はさっぱり分かりませんが、冒頭に掲げられた図がロッシ氏のE-CatのLugano検証レポートを意識している事は分かります。


E-Cat Worldに載った部分的な英語訳を見ると、著者のOdd Richard Valmot氏は、常温核融合の商用化の可能性による影響を調べており、ノルウェーで常温核融合セミナーを開いたNils Holme氏にインタビューしています。そのNils Holme氏の言葉を引用します(勝手に和訳をつけました)。
“It is time that physicists stop ridiculing LENR. Now we have two experiments that are supervised by respected, unbiased physicists. One of those who participated in the experiment in Italy, is senior lecturer in theoretical physics at KTH Hanno Essén, has even led the Swedish skeptic Association. He is not easy to convince with something that can not be explained, but he accepts it as can be observed. There is little doubt that this works.”
今や物理学者は常温核融合を嘲るのをやめる時だ。尊敬されており、バイアスの無い物理学者によって実施された2つの実験結果がある。イタリアで行われた実験に参加していたのは、KTHの理論物理のシニア講師であり、スウェーデン懐疑協会の会長だったHanno Essén氏だ。彼は説明できない事を簡単に信じたりしない。しかし、彼は観察された事実を受け入れた。これが動作することについては疑いの余地は少ないのだ。
そして、Holme氏は常温核融合の影響について以下のように述べています。
“LENR is potentially devastating to our economy, and we should rather see how Norway can secure a place in this development. This may come quicker than it takes to plan and develop new oil fields.”
常温核融合は我々の経済をぶち壊す力を秘めている。どのようにすれば、この展開の中でノルウェーの地位を守れるかを考えるべきだ。新しい油田を企画・開発するよりも早く事態は訪れるかもしれない。
Frank Aclandさん(E-Cat Worldの主宰者)が言うとおり、ノルウェーで影響力のある人達が常温核融合の現実性に気が付きつつあることを示すエピソードだと思います。

エネルギー源としての常温核融合の持つ比類なき実力は、以下のラゴンプロットに良く現れています。エネルギーの効率性という観点で、従来の火力・水力・風力・太陽光などの技術は全く足元にも及ばないのです。常温核融合の安全性が確認されれば、全てのエネルギー源は徐々に駆逐されていくでしょう。



ノルウェーは、石油大国なので事態を重く受け止めています。
翻って日本はどうでしょうか。いまだに、高コストでリスクの大きい原子力発電をベースロード電源に位置づけ、せっかく全機停止している原発を再稼働するという愚策をとろうとしています。常温核融合が認知されれば、誰も原発に投資しなくなります。全ての原発は廃炉に向かうしかないでしょう。日本では「資産」として計上されている核燃料廃棄物も、今度こそゴミとして扱うしかなくなるでしょう。早く常温核融合を視野に入れたエネルギー&産業施策を検討すべきだと思います。

以上

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